Scratchから始めるシューティングゲームの作り方⑧〜ステージボスを追加する
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2022/09/24

シューティングゲームとしてじっくりと楽しんで貰えるために、やはりいくつのも攻略するステージがあったほうが当然盛り上がります。
攻略ステージの節目節目に登場するのが、特別な敵である
前回のシューティングの作成までで、だいぶゲームのらしい機能を盛り込んでいきました。
今回は、いよいよScratchでのシューティングゲーム作りも終盤戦ということで、「ステージボス」をステージの終わりに登場させる手順を以下の前回のScratchプロジェクトを改造しながら詳しくみていきましょう。
ステージボスのスプライトを追加する
一般的なシューティングゲームにおいて、ステージボスと、他の普通の敵との大きな違いは、
また画面に登場させるときに、何かしらの演出もプログラムとして盛り込む必要もあります。
以前の
ということで、敵を新しくゲームに追加する要領で、ライブラリから適当な画像を選んで、
ボス1

ボスのスプライトを追加したら、
背景

ステージボスですので、スクロールしていた背景が止まった端の位置(ここでは
「4800」
そして、ボスの敵タイプの番号は新たに
「6」
また、シューティングゲームのステージのクリア条件を決めていなかったので、このケームでは
そのクリアのためのドロップアイテムの番号は
「5」
では
背景

これまでの敵の呼び出し方と同じように、出現リストでボスの番号になったときに、
背景
ボス1
では
ボス1

まだボスは何もしないですが、このままゲームを実行すると、

ステージの最後にボスがきちんと登場するようになりました。
ボスの登場の場面を演出する・当たり判定を作る
次にボスの登場の際には、通常の敵とは違う存在感を持つように、その登場を演出してみましょう。
ステージに登場する直前はゆっくりと動かす
プレーヤーがステージの端にたどりつくと、右からボスがゆっくり画面にインしてくるような簡単な動きを作ります。
またボスの登場の演出中、問答無用でボスのライフがプレーヤーの弾で削れてしまうのを避けるため、画面に入ってきてから戦闘態勢に入る間は、ダメージを受けない無敵状態にします。

ゆっくりと画面に入るときには、ダメージのロジックを付けていないので、まだボスのライフが減ることはありません。
ボスの当たり判定
ステージボスとプレーヤー・弾の当たり判定は、
ボスは普通の敵と比べて、ライフが圧倒的に高いことが特徴です。
ここではボスのライフを適当なところで
「100」

上の図の赤色の枠を追加して、「プレーヤーとの当たり判定」と「弾との当たり判定」を実装しました。
この状態でゲームを動かすと、たしかに弾を100回当てれば(全く動かない)ボスも倒すことができます。
またこのままでは弾とボスの当たり判定で、弾がボスに当たっても消えないので、以下のように
弾1
弾2
弾3

ステージクリアのためのアイテムを作成する
ボスの攻撃パターンを作る前に、ボス撃破後のステージクリア用のアイテムをドロップさせる方を先にコードへ実装します。
なお、アイテムをドロップさせる話は以前のブログで説明しておりましたので、詳しいテクニックの内容はそちらでご確認ください。
まず
アイテム

そしてさらに、
アイテム
「5」

さらに、ステージクリアアイテムとそうでない通常のアイテムとで、処理を分離させます。

上の図の①の部分で、
_ドロップアイテム = 5
②の箇所で、ステージクリアアイテムの拾ったときの処理で、例えばゲームのクリア後のエンディング画面であったり、次のステージへ切り替えるなどのコードを実装します。
なお、このブロク記事の次回以降で、
あとは、
ボス

これで、ボスを倒した後で残すアイテムを取ると、ステージクリアが可能になりました。
ボスの攻撃パターン・動きを実装する
ではボスの攻撃と動きのパターンを作り込んでいきます。
シューティングゲームとしては、より動きのパターンが複雑化したり、素早く動くほどに難易度が高くなります。
最初のステージなのでさほど難しく無い程度にほどほどの上下左右に動きまわるパターンを作成しましょう。
ボスの動きは複雑で長めのブロックコードになることが多いので、先に定義ブロックを作成しておきます。

単純に上下左右に動くだけのパターンの例として以下のようなブロックコードを仕込んでみます。

単純な動きにも関わらず、割と長いコードになってしまいます。
とりあえずボスの動きを作ったので、これを
ボス
そこで、イベントを新しく作成して、ボスの動きだけを独立して担当する別のループ処理を作成して対応します。

イベントを上手く利用することで、同じスプライトやクローンでも2つ以上の処理を並行して行えるように出来ます。

上の図のように、
ボス
[ボスの動き]を送る
[ボスの動き]を受け取ったとき
これでようやくボスがパターン攻撃を仕掛けてくるようになりました。

まとめ
以上、今回のScratchシューティングゲームの改造内容をひとまとめにしたものは以下のようになります。
※まだ正式な初期化処理(ロード処理)を実装してないので、最初にゲームをスタートするとスペースキーを押しても弾が出ない場合があります。 そんなときはお手数ですが、一旦プログラムをストップして、もう一度スタートしてみてください。
ボスの動きや攻略難易度はアイデア次第で、いろんな調整が考えられますが、あまりにも強力すぎるような動きでは、誰も攻略することができずに、プレーヤーとしては逆に飽きられてしまうかもしれません。
時として、色々と他の人にも意見を聞きながら調整してみることも重要になると思います。